第13話 爆薬大剣使いと素振り
今日は爆薬大剣の素振りがてら、邪念を振り払おうと、
朝から振りまくっている。
何やら最近、女性と絡むことが多いし、ナリスが積極的だ。
でも、ナリスについては事は簡単だと思っている。
オレから何か言うのでなく、ナリスが一つ一つ確認して、納得しながら
発展していくのを待てばいいとおもう。
オレに飽きたり、他に楽しい事を見つけたら、勝手に離れて行くだろうし、
オレに飽きなかったら、そのうちそういうことになるだろう。
ナリスが色々経験できるなら、それはそれで良いと思う。
オレは第三子の末っ子だ。プライドらしいプライドも無い。人の格で言えば
低い方だろう。
時々、オレが末っ子だと思わず、長男とか長女のように格が上のように接してくる人がいる。
正直とても困る。もう一度言うが、オレはプライドが無い。
昔、異性にも頼りないとよく言われたものだ。
そんな、オレが変わった切っ掛けは、母親を元気にしてやろうと、
身を粉にしたことだ。
母親が良くして貰えるように、他人に対してご機嫌取りをしたり、
母親だって一人の女だろうと思い直し、他のおっさんからキレイに見えるように、
「母親ビッチ化計画」とかイカレタこともした。(ただ単に、母親を魅力的に見せるだけと
いうことを断っておこう、命名がヤバすぎるが、、)
さらには、ちゃんとしたご近所付き合いを覚えさせるために、
屑中の屑のお隣さんにへりくだったりもした。
もちろん、オレには何の得もない。
気分はまさに青鬼の気分。
コミュ力って、自分の感情をどうこうするんじゃなくて、
自分の大事な人の心を良い意味で扱う、良い方向に行くように扱うときに、
鍛えられて行くんだと思う。
初めは、オレなんかが人の心を扱ってもいいのか、心が壊れたらどうしようとか、
チビって漏らしそうだったが(比喩でも冗談でもなく)、
何とかなった。
そんなこんなで、コミュ力が鍛えられたオレは、
異性とくっつくのと同じ位、異性と楽しく過ごす時間を大事にしている。
女友達でも全然満足している。もちろんオレはノーマルだ。
そんな倒錯をしまくったオレは、今のナリスが微笑ましく思う。
自分が変わるために、色々試行錯誤する。
これが失敗に終わっても、オレみたいにコミュ力が鍛えられて次に繋がるだろう。
ナリスがいてくれて良かった。
邪念も晴れてきたし、素振りも切り上げるか!
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