第11話 神と属性竜
何故、神が在るのだろうと、属性竜は困惑する。神は何を求めているのだろうと。
ここは訓練場。
手を抜くかと、逡巡する。
しかし、プライドというのは、1、手を抜く 2、遠慮する 3、距離を置く
この3つがタブーである。手を抜いたら神のプライドに触れてしまうのでは
なかろうかと属性竜は踏みとどまる。
こっちの都合などお構いなしに、相手のプライドというのは、こちら側を値踏みしてくる。
もうこうなると、勝った負けたの闘いではなくなる。
神のプライドに応えられるか?
その1点が焦点である。
なかば、やけくそ気味に本気で神を倒すことにした、属性竜。
ここで、初めて相手の他のパーティーメンバーに目を移す。
時系and次元系保有者が2人。そして、次元系保有者が4人。そして、何故か、神が1。
神は何故か直接、闘いに関与せず、パーティーメンバーの総合的なサポートに徹する様子らしい。
この分だと、負けてもいいからパーティーメンバーの経験になればいい。
ここら辺が狙いだと思うが、ただ単純に楽しんでるだけだと思う。
オーケー。そー言うのは得意だ。せいぜい失望されないようにウィットに富んだことをやってやろう。
まずはハールという人物か。ルウという人物が時々疎ましく思っている節が
あるので、物理的に近づけさす。案の定険悪なムードになってきた。
次にナリスという女史は、ルッツォという爆薬大剣使いを目で追っている気がする。
ここはルッツォとやらを女神イシリスに介抱させよう。
どれ、ナリスの反応はというと、ショックを受けて半分感情が抜け落ちておる。
どうだ神よ、中々悪どいだろうと思っていると、どうやら女神イシリスは逆に興奮している様子。
ああ、称号:女神イシリス で、横取り属性と倒錯属性があったわ、
これ、逆にアシストしてもうた。いいのかなこれ?なんかご満悦だし、神は。
考えないでしょうおこう。
我のユニークスキル:考えないでしょうおこう。ポンコツスキルなのだが、
実利面でなく精神面で大いに役立っている。
よし!どうせ負けるだろうけど、神に!神にね!神いなきゃね!
普段はしないけど、高次殲滅魔法をエンドレスで常時ぶっぱしながら、
時間停止場も展開して、次元共有もしよう。
普段これやると、他の属性竜達に
「ぷっ、人間相手に本気になってるよ」
って、影で笑われるけど、今回、神いるから、笑われないとな。
もし笑ったらワンパンいっとこう。
結果。
神、反則。
見事に倒されたけど。
神が愉悦(主にナリスに対して)の表情を浮かべているから、自分良くやったなって思う。
「ふー、疲れた。帰って水浴びしよ!」
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