30話

 前に有名な推理小説で『日本のドアは外(屋外)側に開くから、蝶番が屋外に飛び出ていてドアを破壊しやすい。』と聞いた。

 日本は履物を脱ぐ文化でかつ、国土が狭い関係でドアを内(屋内)側開きには出来ない。

 この日本のドア問題を解決する方法を暇な時に何故か考えた。考えてしまった


 さぁ、遊びとはいえ、やるからには雰囲気を盛り上げる為にもっとそれっぽい事を言ってみよう。

 この場合の解決の定義を先ず考える。

 定義は、防犯能力を現状以上に引き上げる。しかし、それだけでは駄目。日本文化に適応した形にしなければ浸透はしないし、そもそも不便である。

 更にトドメとして、実際に身近なドアにその仕組みを取り入れるならば、現在のドアに容易に取り付けられるか、その仕組みのドアの製造コストはあまり掛からない方が望ましい。

 ん-……遊びでやった割には勝利条件難しい。

 おまけに言えば、侵入者から見て、『うわっ、ここ入るのメンドそう……止めた止めた。帰って寝よう。』となると望ましい。



 あ、一つ面白い事を思い出した。

 アニメやドラマでよくある演出。

 大きな銀行の、物々しい金庫が開く時、金庫のドアに付いている金属製の棒がドア部分に収納されてドアが解錠される演出。

 あれをモチーフにして、ドアの扉の左右両側に鍵を取り付けるというのは如何だろう?

 蝶番をガードするのではなく、蝶番を破壊されたとしてもドアが防犯面において健在であれば良いのだ。

 鍵を二ヵ所に取り付ければ蝶番を破壊してもドアは開けられない。

 破錠するには

1.鍵を二個破壊する。

2.鍵と蝶番を破壊する。

 どちらかの条件を満たさねばならない。最低でも二ヵ所の破壊をしなければならないのは侵入者側としては時間的障壁になるだろう。


 「鍵を二個取り付ける』というのは防犯においては鉄板の策であるし、取り付けノウハウもある程度出来ているから取り付けが異常に難しかったり、制作難易度が異常に跳ね上がるという事も考え難い。

 そもそも、鍵を取り付けている文化圏だから文化にはある程度適応している。(二つ掛けるのは面倒…という考え方はこの際無視しよう。)

 外側から見ても鍵が二つあれば侵入者はモチベーションが下がる。


 後付けで鍵を取り付ける際の問題点や実際にそれを作る時の問題点は実行せねば解らないが、遊びにしてはまぁまぁ面白くは上がった。


 さて……浅慮な思考実験だったが……誰か防犯のプロor警察の人orプロの泥棒さん!ジャッジして下さい。

 これ、現在の世に在りますか?過去に理論として却下されましたか?それとも未だ存在していませんか?

 もし、これが世に未だ無かったとしたら、実際に作って儲けて、その後で私にマージンを下さい!

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