生きる
帰りの空は曇りで
行きの空も曇りでした
帰りの途中で雨が降ってきました
駅でカップルを見かけました
相合傘をしていました
あまり見たくなかったので
傘を少し前に倒しました
すると駅の水たまりがカップルを写しました
見てしまいました
少し寂しくなりましたが
爆発しろとツイートしたら
とても安心しました
それでも少し寂しいので
自動販売機でカフェオレを買いました
勿論あったか〜いです
自動販売機が昼間光ってるのは
少し分かりずらいですね
缶を手のひらであそばせます
しんと冷えた指がじんとしてきます
缶をぎゅっと握れるようになった頃
缶を心地よい音と共に開けます
口につけた瞬間
ぬるいと分かりました
そのままひと口飲むと
やっぱりぬるいなと思いました
でも手が暖かくなったので
良しとしました
ベンチに座って流れる人々を見ていると
何となく、皆優しくないなと
そう思いました
何口目か分からなくなった頃に
さっきのカップルが現れました
どうも朗らかで健康的な顔で
手を繋いでいて
見たくなかったので
最後のひと口に取り掛かりました
ぬるいカフェオレが妙に温かかったです
生きるというのは、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます