憧憬

風鈴がなった


火薬の雫が火の粉を散らす


雫が落ちるまで


その美しい灯火に


見蕩れていた


瞬きの間に


灯火が消えていた


この三白眼の奥


その光の残影が


月夜の闇に染みていた


灯したのは夜のかけら


それでも僕の夜は


朝を翻した

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