詩と詩人

こんな事までするのが人間なのだと

涙と怒りに打ち震えた三日後に

詠まれたうたは不思議に愉しく優しくて

染み一つなく透き通り

居た堪れなくなってポケットから身投げした地上で

もうどんなに泥まみれで我が身を打ち据えても

汚れられない罪深さに放っておけば潰される


わかっていたよ

それくらい


わたしはそいつを拾いあげ

埃を払って手当てする

屑かごのとこに横たえて

似非にせの言葉を着せてやる


はいつも詩人より美しい

と、そう君は言うけれど

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