第22話 皇女誘拐事件2
俺は部屋に戻ると、部屋全体に遮音結界を張った。
そしてノフィとこれからどうするのか話し始めた。
「なあノフィ、どうすればいいと思う?」
「それはどうやって見つければいいか?
それとももしも僕のことがばれた時?」
ノフィも気づいていたようだ。
あの時外に漏れた時のことについて詳しく話さなかったのはもしもそれがばれたら国から自由を奪われることになるからだ。なぜなら俺はもしもばれたら冒険者になってこの国を出ていこうと考えているからだ。
「まあとりあえずばれた時のことはその時考えるとして、問題はどうやって見つけるかだね」
俺がそういうとノフィは
「それなら神眼を使えば?」
そういった。
俺はほかのスキルに埋もれていてすっかり忘れていたスキルについて尋ねた。
「どんなスキルなの?」
「うーん簡単に言うと、それを使うと僕たち契約した精霊以外も見えるようになるし、魔力の流れも見れるよ」
「でもそれでどうやって見つけるの?」
するとノフィが凄いことを言った。
「精霊の目を借りるんだよ。人がいなくても微精霊はいる。その神眼を使えば微精霊の目を借りることができるよ」
どうやら神眼とはめちゃくちゃなスキルらしい。
しかし、今の俺にとっては都合がいい。早速ノフィに教えてもらいながら使ってみることにした。
すると、頭の中に世界マップのようなものが現れた。
そしてその中に黄色い点と青い店、そして点滅する点があった。
「今おそらくルイト君の頭の中にはワールドマップが見えていると思う。その中の黄色い点は力を借りれる精霊、青は君自身さ。それと赤い点は君に害意を持つものだよ」
そう教えてくれた。
そこからはノフィに手取り足取り教えてもらいながら精霊の目を借りていった。
するとすぐになれ、どんどん情報が集まってきた。
そして
「いた、シア殿下の居場所を見つけ出すことができた」
俺はすぐに父さんの執務室に向かった。
父さんに探すように言われてからおよそ1時間。
その短時間で戻ってきた俺に父さんは驚きながらも俺を中に入れてくれた。
「早かったが何かあったのか?」
「シア殿下の居場所が見つかりました」
すると父さんは驚いていた。
「ほんとか!」
「はい」
すると父さんは急いで外に出かける用意を始めた。
「父さんどこに行くのですか?」
すると父さんは不思議そうな顔をして
「皇宮だが...」
すると俺は父さんに真正面から話しかけた。
「まだ、話には続きがあります。実はとらわれているところですが少々厄介な場所です。
突入から救出までの時間がかかりすぎます」
そういうと
「どういうことなんだ?」
「皇女殿下がいらっしゃるのはダンジョンの中です」
俺がそういうと父さんは驚いていた。
「そうなのか...。ルイトは誰だったらいけると思う?」
そう聞いてきたので俺は
「残念ですが助けられるのは俺と父さん、ライルのみではないでしょうか」
すると父さんは大きく息を吐いた。
なぜなら近衛騎士団長であるライルを簡単に動かすことはできない。
そして伯爵だが、国境を守るニアラス伯爵の現当主を行かせることもできない。
ということは必然的に俺ということになるからだ。
「ルイトどうする?」
「俺が行きます」
「いいのか?」
父さんは俺に念を押してきた。
ここで承諾した場合おそらくそれが決定となるからだ。
それでも俺は
「うん、俺が行くよ。だってシア殿下とは知り合いだから。俺は彼女を見捨てたくない」
そういうと父さんは
「分かった。それでは一度皇城に行こう」
そういった。俺は今すぐにでも行こうと思っていたため驚いて
「え、なんで?」
そう聞いた。すると、
「ダンジョンに入るには許可が必要だろ」
そういわれた。確かに考えてみるとそうだった。
そう簡単に誰でも入れたら危険だ。許可は必要になるだろう。
そういわれて俺と父さんは馬車に乗って皇城に急いで向かった。
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