ニート、就職する

 もう二カ月ぐらい経っただろうか。連絡も取れていなかった知り合いのニートが、めでたく就職することになった。らしい。油断は禁物である。面接をドタキャンした強者だ。就職することになったというのが、どこまでのことか分からない。単に就職の意思を固めたのか、応募したか、面接したか、採用になったか。どこまでの段階のことなのか分からないので、祝うにはまだ早い。聞くのも面倒である。


 それはそうと、就職活動はしているので、結果落ちようが、ドタキャンしようが、ニートではなくなった。前は本当に何もしていなかった。怖いぐらいである。ソシャゲで一年、二年? 潰したと言っていた。特に焦っている様子もなかったし、今年中に結婚したいという夢みたいなことも言っていた。私はあの人が恐ろしくてたまらなかった。


 それでも応援はしている。半年持てばいいなと思っている。前の仕事がそれぐらいだったはずだ。そうやって積み重ねるしかない。お互いに。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る