Mask call HoLE ~マスカルホーレ~ 王道バトルを征く世界に仁王立つもの達

ふるなる

幕間

 国は自粛を呼びかけ、人々はマスクをつけて外へと出る。国と国とを繋ぐ航空産業は低迷し、人々を自国に留まらせる。多くの会社はリモートワーク中心となり、人々は家に縮こまって過ごしていく。



 新生活が求められてから何年か経った。



 ワクチンを作ってもウイルスにかかっても進化するウイルスに人間は辟易した。いたちごっこの果てに人間はこの生活を当たり前として受け入れていった。


 とある一つの科学者チームがついにウイルスを完全に無くす方法を見つけた。だが、それは世界を破滅に向かわせる可能性のある危険なものだった。



 地球空洞説──



 地球の内部は空洞となっておりその中に地上とは別の生き物が住んでいるという説だが、地中はマントルの層とマグマで出来ていることが発見され否定された。けれども実際はマントルやマグマの中にもう一つの世界が存在していたのだ。


 もう一つの世界は超常現象に溢れていた。その力を選別し地上に解き放つことでウイルスなど軽々と消すことができる。



 ウイルスを無くすことはできるが、代償として世界は混沌に陥り崩壊する。



 研究によって進めていた実験の影響で、超常現象に溢れる地中の世界から超常現象を起こす源─オーラ─が地上の世界へと流れ込んでしまった。少量のオーラだったが大雨、雷、暴風を引き起こした。彼らはすぐに今までの研究を止めて、オーラの被害を食い止める方法について研究していった。


 彼らは四つの石を作り出すことで二つの世界を完全に切り離した。その石が破壊されれば再び世界が繋がる。そのため安全に守られるよう四つの国に託した。


 四つの国の上層部と科学者のみが知るトップシークレット。さらに、石はそれぞれの国が強固に保管している。これで危機は去ったと思われた。



 イギリスでその石が破壊された。



 石を守る責任者であるチート=ヲ=カコウ氏は愉快犯に出し抜かれて石を破壊されたと物語った。


 石の破壊によって二つの世界は再びくっつこうとしていた。それと同時に地上へと流れ出すオーラ。石のあったその場所からオーラが溢れ出していき、イギリスは無数の災害によってほぼ消滅状態となってしまった。


 その被害を食い止めるために科学者はマスクにそのオーラを閉じ込めた。



 その日から身につけると異能力者となる世にも奇妙なマスクが完成したのであった。


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