第29話 街でお買い物
商業ギルドに戻って、まずは契約をしよう。商業ギルドまでぽてぽて歩いて戻って、またさっきの部屋に通された。手続きをして貰い、家賃はまた決まってからとジークさんにも言われた。きちんと払っていけるように頑張ろう!
内装は、明日ここで話し合う事になった。それまでにくっきーとお話して大体の方針を決めなくては!
(ふふっ、楽しみだなぁ)
今日は手続きをして貰って終わりになった。この後は街でお買い物をしようかな。
「ジークさんはこの後どうしますか?」
「私はこのままサラ様と一緒に参りますよ」
「お願いします」
『一緒に行くくまよ~!』
そういえば、お茶が欲しかったんだよね。後は食材を少し買い足したいなぁ。くっきーを抱っこして、ぽてぽてと街を見て歩いて行く。
「お茶の葉が欲しいのですが、どこかにありますか?」
「そうですね。でしたらお茶を専門に売っているお店がありますよ」
「わぁ、それはぜひ行きたいですっ!!」
ジークさんに案内して貰って、お茶を買いに行く。お茶はずっと欲しかったから楽しみだなぁ。ご機嫌で跳ねるように歩いちゃいます!
『くふふ、サラはお茶ずっと欲しかったくまよね~』
「そうなんだよ! やっぱりお茶だよね!」
「サラ様、こちらです」
ジークさんに言われてお店に目を移すと、沢山の茶葉が見えた!
(きゃーっ! 沢山あるっ! あっ、あっちに紅茶もある! 緑茶もあるよー!)
「ふふっ、ステキすぎる~!! くっきー、いっぱい買ってもお金ある? 大丈夫?」
『くふふ、好きなだけ買うといいくまよ!』
「きゃー、くっきーステキ!」
あっちにウロウロ、こっちにウロウロして色々な種類の茶葉を買う事にした。飲み比べてこれ! っていうお茶を決めようと思ってる。このまま王都に住むんだからある程度持っていればどこかに行っても大丈夫だしね!
ほぼ、全種類を買ったのは言うまでもなく……大量の茶葉をくっきーのアイテムボックスに仕舞って貰いお店を後にする。
次は、食材を少し買い足しておきたい。メニューを考える上でも、どんな材料があるのかは知っておきたい。街の色々なお店を見て回って、少しずつ食材を買っていく。お茶屋さんはあったから、後はお菓子を作る材料で必要な物も欲しい!
アーモンドを見つけたので、沢山買っておこう! 粉にするの大変だけど、粉にしたらお菓子の幅も広がる。楽しみだなぁ~!
「サラ様、今日はお夕飯を食べて行きますか?」
「夜にどこかで食べるの初めてです! どこで食べましょうか?」
「でしたら、私のお勧めのお店に行きましょうか?」
「わぁ、それは楽しみです! ぜひお願いします!」
『ジークのお勧めは絶対美味しいと思うくま!』
「くっきー様、ありがとうございます。こちらのお店です」
ジークさんが先に入り、私達も後に続く。中に入ると、カウンターとテーブル席があるこじんまりとした、ステキなお店だ。
「ステキなお店ですね! メニューはジークさんのお勧めでお願いします!」
「おう、なんだ。ジークが珍しく可愛い女の子連れてるな?」
「そういうのは良いからおすすめ2つ。よろしく頼む」
「ふふっ、慌てるジークさんも珍しいですね~」
『そうくまね~!』
テーブルに座ってご飯待つ。お勧めはどんなお料理か楽しみだなぁ。少し待っていると、お店のおじさんがお料理を運んで来てくれた。
トマトソースで煮込んだお肉だった。フォークを刺すとほろっと崩れるくらい柔らかく煮込んであって、トマトソースの酸味と合っていてとても美味しい!
「おいしいっ!」
『おいしいくまっ!』
「気に入って頂けて良かったです」
「嬢ちゃんたちありがとうな! これは俺からのサービスだ!」
そう言って、ジュースを持ってきてくれた。
「ありがとうございます!」
『ありがとうくま~』
くっきーと半分こして食べたけど、とっても美味しかった。ジュースもオレンジジュースっぽくてさっぱりと美味しかった。
「こういう感じのお店良いね~」
『そうくまね。サラのお店にもテーブル置くくま?』
「そうだね、少し置いた方がのんびりして貰えるかな?」
「そうですね。サラ様のお店だと……入り浸る者が多そうなので、テーブル席も必要だと思います」
「入り浸る……ですか?」
誰が入り浸るんだろう? レイナさんかな?
「そうですね、陛下とかロルフ団長とか後はレイナもですね」
「えぇぇー!? 国王様は入り浸って良いんですか?!」
「良くないですが、多分抜け出すでしょうね」
「しかも抜け出すんですか!?」
国王様、一体何をしてるんですか?! 抜け出してきちゃダメですよー!!
「後は、騎士達と兵士達も多分入り浸るでしょうね」
「そ、そうなんですか?!」
「えぇ、兵士達からの人気が上がっているでしょうからね」
えっ? 人気ってどういうことですか?!
『サラは人気者なのくまね』
「いやいや、待って待ってー! いつのまに人気が?!」
「スープの検証の時ですね! あれから噂がすぐに広まり、この短時間でサラ様の人気が凄い事になってます」
(なんてことっ!?)
「そ、そんなことに?!」
「そんな色々の事情を合わせて王城から近い物件にさせて頂きました。申し訳ないです」
「なるほど。とても良く理解出来ました! 私はくっきーと私の護衛もあるのかなって思ってました」
「それもありますね」
「ですよね。ありがとうございます!」
『くふふ、ありがとくまよ!』
みんなで美味しくご飯を食べたら、店主のおじさんにお礼を言ってお店を出る。ジークさんにご馳走になってしまった。ありがとうございます!
「ジークさん、そろそろ宿に戻りましょうか。今日はお付き合いありがとうございました!」
「いえいえ、こちらこそとても楽しかったですよ。いつもはレイナが一緒でしたからね」
「そうですね~」
『そうくまね』
宿について、まずは食堂でお夕飯をもぐもぐ食べる。宿のお料理も美味しいんだよね~、私のお店ではどんなメニューにしようかなぁ。
ご飯を食べた後は、そろぞれの部屋に入る。部屋に入ると、くっきーがクリーン魔法を掛けてくれるので、それから部屋着に着替える。
「明日は内装をやってくれる人と会うんだよね。とっても楽しみだね!」
『サラはどんなお店にしたいくま?』
「来てくれた人がのんびり落ち着ける暖かいお店がいいなぁ」
『サラなら大丈夫くまよ!』
「ふふっ、ありがとう」
『具体的には決まっているくま?』
「まだあんまりなんだよね~。あっ、でもカウンターの中でもお茶を入れたり、お料理が出来るといいなぁ」
『それは良さそうくまね! 後はお菓子を置く棚は必要くま!』
「あはは、そうだね! 後はプリンとかも作って置いておけるように、カウンターの中に冷蔵庫欲しいなぁ。後、冷たい飲み物用の冷凍庫! あれ? でも冷蔵庫と冷凍庫ってあるの?」
『冷凍庫は分からないくまね。明日聞いてみるくまよ!』
「そうだね! 後はくっきーの欲しい物は何かある?」
『ぼくの欲しい物くま!? ぼくも良いのくま?』
「もちろんだよ! だって、くっきーと私のお店だよ?」
『きゃー! うれしいくまぁ!』
喜んでくれるくっきーが可愛くてなでなでしちゃう。
『ぼくが欲しいのは何だろうくま?』
「カウンターの所に椅子を付けて貰って座ってみんなとお話が出来るようにするのはどう?」
『あっ、それは嬉しいくまぁ! サラ、大好きくま~!!』
「ふふっ、私もくっきーが大好きだよ! これからもよろしくね!」
『ぼくもよろしくくまよ~』
くっきーをむぎゅむぎゅっとしておやすみなさい!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます