会敵18 敵影確認
高台は単車で登れる付道があったのですぐに現地に到着することが出来た。毎度こんな感じなら、仕事もやりやすいのだが、ほぼ敵より有利な位置取りを考えるとクライミングを強いられるのが実情だ。
こんな登りやすいところでは周囲の警戒が重要になる。
二人ともスコープを覗いているので周囲の監視がおろそかになちまうからだ。そんな時にいち早く敵を補足できるように周囲に監視用の人感センサをばらまいた。人が近づけばアラートを出して知らせる優れものだ。
「こちらクイーン。セットポイントに到着した」
“クイーン了解した。哨戒しながら指示を待て”
ヘッドセットのスピーカーから聞こえる無機質な通信使とやり取りをする。
「カーピー」
村の中心にある広場までは直線で1020m。
「レオあれ見て」
ミアの指さす方を見ると、
「三方から分かれて突入するつもりよ」
既に、ミアは村を包囲する敵勢力を視認していた。そいつらは、周囲が牧草地帯で身を隠すところの少ない農地の、それでも点在する荷車や納屋などの姿が隠せるような場所に、数人単位で散開して村を包囲している。
「クイーンよりキングへ、敵影視認。総数16。歩兵二個小隊を確認した。既に村を12時、3時、6時、9時の各4名に分かれ包囲して攻撃態勢を整えている。肩章から新フランス共和国軍と推定。指示をくれ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます