Coppy and Paste

ともしき

第1話 まずは王道の展開から始めよう


目を開けると、知らない街だった。俺はすぐに二つの思考が生まれた。夢の中なのか、はたまた異世界召喚してしまったのか。なぜこのような思考が生まれるのか、それは俺が、その手の異世界召喚だの、異世界転生などの小説や漫画を読んでいたからだ。痛いけなやつなのはわかっている。俺の名は高橋拓真、17歳高校2年生。

身長は159センチ、身長は低いが別に太ってるわけでもなく普通の体型の、ぼっち。いつも教室の隅で本を読んでるようなタイプの子だと思ってくれればいい。ちなみに趣味はキャンプとプログラミング。アウトドアでもありインドア派でもある。一人キャンプは最高だよちなみに。俺は昔から一人で没頭して何かすることが好きだった。やりたい事、好きな事に関してはとことんやる性格である。逆に興味ない事などには手をつけないタイプでもあった。今はプログラミングでゲームを作ろうと一人で励んでいた。が、ゲームを作ってる最中に謎のエラーが発生し、OKボタンを押したのが間違いだった。よくある部屋全体が眩い光に包まれ目を開けると知らない街でしたという王道展開を通って現在に至る。

 とりあえず、俺はあたりを見回した。作りは中世のヨーロッパ?あまりみたことはないが。ドラ○エのような感じの街並み。行き交う人たちは、俺みたいな人の形をした人ばかりで、エルフなどの類の異人種は今のところ見当たらなかった。「少し散策してみるか」と歩きかけたその時、誰かとぶつかった。「ごめんなさい」相手が謝ってきた。どうやら女の人のようだ。フードをかぶっていた。おっ?さすが異世界ファンタジー!これからこの子と旅をする展開が!

と胸を弾ませながらも「大丈夫ですか」と手を差し伸べながら話しかけてみる。と、あれ?なんだこれ?この女の人の横に出てきた、パソコンのウィンドウみたいなのは?何か書いてあるようだが言語が違うのか読めない。すると「チッ」という舌打ちが聞こえた。うん?チッ?

すると俺の目の前にも女性と一緒のウィンドウが浮かんだ。そこに書かれていたのはこうだった。『魔王幹部隊長デモクラネスについて翻訳及びステータス解析を行いますか?』ん?魔王幹部?隊長?汗が止まらない。謎のウィンドウが出現した驚きよりもその単語に一気に背筋が凍った。すると魔王幹部のデモクラネスさんとやらはこちらを睨んでこういった「バレたら仕方ないわ、この街ごと消えてもらう!」前言撤回、何も王道な始まり方ではありませんでした。

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