梅酒と紫陽花
藤泉都理
第1話
土壌の成分で色は変わる。
すでに遺伝で決まっている。
では、夜ごと色が変わる紫陽花はどのような説が生まれるのだろうか?
梅に紫陽花に小さな泉。
趣のある風景は、日課となっている散歩をより楽しませ、想像する楽しみも与えてくれる。
例えばほら。
ぷかぷかと、梅の実が優雅に浮かぶ小さな泉は、この時期限定の梅酒の泉。
紫陽花は梅酒の飲む量によって、色を変えるのだとか。
昨日は、ほろ酔い。
今日は、少し飲みすぎ。
あらら、嫌な事があったのか、緊張する事があったのか、それとも、少しだけ羽目を外してしまったのか。
飲みすぎるなよー。
誰もいない事をいい事に紫陽花に声をかけて、ひらり、一度だけ手を振り、背を向けて散歩を再開。
さてさて、明日は何色だろうか。
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