第17章 学年人気投票編

第101話 期末テスト結果

 【期末テスト結果発表日】


 一年生トップテン


 一位  伊達 魔冬

 一位  徳川 伊緒奈


 二位  島津 佳乃

 二位  長曾我部 千夏


 三位  本多 太鳳

 四位  竹中 颯

 五位  酒井 知由

 六位  榊原 八雲

 七位  服部 華子

 八位  前田 俊哉

 九位  支倉 蕾

 十位  伊達 忍


 二年生トップテン


 一位  直江 カンナ

 二位  羽柴 陽菜

 三位  織田 乃恵瑠

 四位  片倉 小町

 五位  羽柴 陽呂

 六位  宇喜多 緋色

 七位  小早川 柊

 八位  丹羽 保秀

 九位  吉川 萌絵

 十位  柴田 楓



 三年生トップテン


 一位  毛利 茂香

 二位  上杉 ケイト

 三位  武田 静香

 四位  山本 カンナ

 五位  平手 真子

 六位  馬場 野々花

 七位  宇佐美 沙耶

 八位  後醍 郷

 九位  柿崎 加奈

 十位  足利 昭葉



 お、俺が学年四位だとーっ!?


 こ、これはマジで嬉しいぞ!!


 バイトも忙しくて勉強時間も中間テストの時より少なかったけど、それでも前回より順位が上がっているなんて……


 やっぱ春日さんの言う通り、勉強時間が少ない方がその分、集中して勉強できるってことなのか?


 いずれにしても俺としては最高の結果だぞ。


「颯君、おめでとう!! 凄いわね? 私、感動したわ」


「あ、ありがとう伊緒奈……でもまぁ、今回も伊緒奈達にはかなり教えてもらったからなぁ……伊緒奈達には感謝しているよ……」


「私達は今回それほど颯君に勉強は教えていないよぉ。やっぱり颯君が頑張った結果じゃないかなぁ?」


「イヤイヤイヤッ、そ、そんな事より伊緒奈も凄いじゃないか? 伊達さんと同率で一位だぞ!!」


 しかし二人は不動だなぁ……全然、叶わないぞ……


「フフフ、ありがとね? でも伊達さんと同率一位っていうのは素直に喜べないんだけどね……」


「それは私のセリフよ、徳川さん!!」


 えっ!?


「あら、伊達さん……ご機嫌用……」


「ま、魔冬!?」


「あまりご機嫌ではないわね。私としては連続で単独一位を目指していたし……それに単独一位じゃないと私だけが目立つって訳にいかないしね……」


「ああ、今度の『学年人気投票』で一位を取る為には期末テストの結果で目立つって大事ですものねぇ? それに伊達さんは私に追いつかれた感があるけど、私は頑張って伊達さんに追いついたっていう良いイメージもつきそうだしね? フフフ……」


「フンッ、別にみんながそう捉えるとは限らないわ」


「だねぇ?」


 な、何だ。この女の戦いは!?


 二人の傍にいたら火傷しそうな感じだぞ!!


 それにしても伊緒奈が言っていたセリフが気になるなぁ……


 でも、それはないか?


 伊緒奈が『学年人気投票』に照準を合わせてワザと中間テストで二位になったなんていうのはあり得ないよな……?



「颯さ~ん!? おめでとうございます!! 四位って凄いじゃないですか!! もう私のお尻が見えてきましたよ~!! ほら? フリフリ」


「太鳳!? だからって別にお尻を振る必要はないだろ!?」


「え? それじゃぁ触りますか?」


「何でそうなるんだ!?」

「 「何でそうなるのよ!?」 」


「 「えっ?」 」


伊緒奈が怒ったのかと思ったら魔冬まで……


「申し訳ございません、伊緒奈さん!! ついでに伊達さんも……」


「ついでって何よ? でもいいわ。私はあなた達の敵だしね……」


「まぁまぁ、魔冬……今日はテスト結果の日なんだし、人気投票までは少し時間があるんだからさ……今はみんな仲良くしようよ……」


「ほんと、颯君って優しいわね? そういうところが大好きよ♡ でもね、もう『竹中颯争奪戦』は始まっているのよ。さすがに敵の徳川さん達とは仲良くできないわ」


 マジでその『竹中颯争奪戦』っていう名称止めてもらえないか?


「そうね。伊達さんの言う通りだわ。まぁ、私達が仲良くなるのは二人共『竹中颯争奪戦』に落選した時かな?」


「フフフ……そうかもね。でもまぁ、それなら私達が仲良くなる日は一生ないわね。だって私が勝つに決まっているのだから……ということで次の『学年人気投票』に向けてお互いに頑張りましょう?」


 そう言って魔冬は俺達の前から姿を消したけど……


 はぁ……二人だけでもこんな感じなのに七人もいるからなぁ……

 先が思いやられるというかなんというか……


「そ、それにしても今回は上位に一緒に勉強した人達がたくさんいるから嬉しいよな?」


「うん、そうね。三位の太鳳ちゃんから七位の華ちゃんまでって凄い事だわ」


「しかし太鳳ってさ、見かけによらず頭良いんだなぁ?」


「えーっ!? 颯さん、それはあまりにも私に失礼ですよ~!? これは私のお尻を触る刑に処さなければいけませんね!?」


「 「だから、何でそうなるんだ!?」 」


「い、伊緒奈さん申し訳ありません!! 思わず欲望が……いえ、何でもありません……ついでに颯さんもすみません……」


 今、太鳳の奴、欲望とかなんとか言わなかったか?

 それについでにって……



「竹中君、とても盛り上がっているわね?」


「え? ああ、天海さん!?」


「は、颯君? 私達は唯一ベストテンに入れなかった直人君を励ましてくるから!! さぁ、太鳳ちゃん!? 早く行きましょう!!」


「えっ!? あっ、はい……分かりました!!」


「え? ああ、後で俺も直人を励ましに行くよ……」


 伊緒奈の奴、天海さんが来た途端に慌てた感じで直人のところに行ったけど、なんかあるのか? それとも俺の考え過ぎなのかなぁ?


「しかし今回のテスト結果……竹中君、四位って凄いわね?」


「ありがとう、天海さん。俺も凄く驚いているんだよ……ところで聞いて良いのかどうか分からないけど天海さんは今回……」


「今回も残念ながら十一位よ。私の頭ではなかなかベストテンに入るのって難しいよねぇ……それに今回は同率一位が二人、同率二位が二人いるから実質私は十三位みたいなもので成績が下がった気がするわ……フフフ……」


「いや、そんなことは無いと思うけど……あっ? それはそうと俺のせいで天海さんが『投票部副部長』になったって聞いたんだけど……」


「ハハハ、別に竹中君が気にする事じゃないわ」


「でも……」


「毛利先輩を含めて七人の女子から告白されるなんて凄いよね? それに最近の竹中君を見ていたらとても生き生きしているし……私も頑張ろうって気持ちになれるよ」


 この俺が生き生きしているって?


 ど、どこがだ? 逆に俺は疲れ切っている気がするんだけどなぁ……


 でも天海さんにそう言ってもらえると悪い気がしないのは何でかな?


 ほんと、天海さんって不思議な子だよなぁ……




―――――――――――――――――――

お読みいただきありがとうございました。

期末テストも終わり遂に『学年人気投票』が始まります。

果たして生徒会長選挙の立候補権を勝ち取るのは誰なのか!?

どうぞ新章も宜しくお願い致しますm(__)m

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