第30話 さこゼロさん作

「せ、先輩…これは」


「ああ、サクタのやつ、やりやがった。ネコへの深い幼女嗜好あいによって、伝説のカレー戦士、超イエローレンジャーに目醒めやがった」


二人の瞳には、茶色いオーラを全身から噴出する全裸の男が映っていた。


サクタは不思議そうな表情で両手を見つめ、グッパグッパと繰り返す。


それから瘴気漂う暗黒の山脈に目を向けると、


「魔王はあそこか、ちょっと挨拶でもしてくるか」


「お、おい待て…」


ウサギ先輩が慌てて声をかけた。


しかしその瞬間、サクタは空気の壁を突き破って、弾丸のように飛び去っていった。

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