愛って結局何なんだろう。
@chanponmen
リプライ “ はじめまして!”
HEP FIVEの真っ赤な観覧車、阪急百貨店のガラスに映るカラフルな店々の看板、もう夜の10時すぎだというのに溢れんばかりに行き交う人々。
____あぁ、どうして私はここにいるんだろう。
もともと私は関東のど田舎で生まれた。電車は1時間に1本しか通らず、コンビニもスーパーも車がないと行けない。おまけに冬になると道路をイノシシが横断する、そんな不便で自然豊かな村で育った。
そんな私がどういうわけか、今ではお気に入りのカフェのドリンクを片手に流行のファッションに身を包み、夜の梅田の街を見下ろしている。自分でもたまに訳が分からなくなる。今日は、そんな私の話を聞いて欲しい。
元はと言えば、私は関西に…ましてや大阪なんて遠い大都会に引っ越すつもりなんてさらさらなかった。そんなこと考えたこと、人生で一度もなかった。地元への就職に有利な大学に通い学びながら、ずっとこのまま田んぼと山に囲まれて、たまに渋谷や原宿に遊びに行って、20代後半で結婚して子育てをし、高齢出産で周りに比べ年老いた親の介護をする。ずっと、漠然と、そう思って生きてきた。
全ては、高校2年の冬、何となく作ったTwitterの趣味アカウントでたまたま知り合った一人の男の子___大阪に住む同い年の___彼から届いたたったひとことのリプライ“はじめまして!”が始まりだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます