呈号の詩集

白水悠樹

風の詩

1

遠くの空を飛行機が飛んだから

暫く眺めてみた


そしたら戦いの匂いがした


あの時にも

あの場所にも

あの時代にも


何処にもいなかったはずなのに


駅に人が集まっている

別れを告げている


許して欲しい

本当はこんな事したくない

君の側にいたかった

ごめんね


うっすらと

でも確実に


塩辛い鉄の匂いがした

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