第52話 アネエサ王国岩山州

「属国だとぉ!!ふざけるな!!!」



 無言で威圧を込めて、睨みます。



「ぐっ?、うぬぅ···」

 岩山国王は、怒り顔のまま私の威圧に耐えています。


 岩山国王の怒鳴り声に、勢いがついたのか、二男村長が怒鳴っています。

「俺は領主の二男だ!!縄を解けぇ!!!」

「あっ、二男君!君は国家反逆罪!処刑します」

「なっ!何だとぅ!!」


「お前は、アネエサ王国建国後、他国と密通、我が国に攻めて来た!!国家反逆罪の罪人である!」

「··········」


「え~と、サスケ!この人を処刑!首を跳ねて」

「はい!アネエサ様!」

「やっ!やめろぉ!!やめてくれぇ!!!」


 岩山国王に見せ付けるように、サスケは二男君の首を跳ねました。

 見事に一刀で、二男君の首が転がりました。


「おっお前、正気か?その男は、2の村の村長だろう!」

「いえ!違います、村名も違います、ダクマ村の村長はダクマ、二男君は元村長で今は只のしかばね


「元国王!貴方もこの男の様に、首を跳ねましょうか?」

「まっ、待ってくれ!!」

「言葉使いがなって無い!!敗軍の総司令官!首?」

「ま···って、下さい!」

「おぅ立場が分かって来ましたか?」


「一つ聞いて良いですか?」

「どうぞ」

「貴女は、何者だ、ですか?」

「うふっ!赤ちゃんに対して、丁寧語は難しいですか」


 捕縛兵達が大人数のため、軽く精神操作して回っていたサヨが、私に対して無礼な態度の岩山国王に、腹を立てたようです。

「おいっ!私が何に見える?」

「へっ?···巨大ではあるが、美女だな」


「私は、元オークだ!!アネエサ様に人に変えて頂いた

 見回りしている、男達や少女も、元はリザードやゴブリン!

 皆、アネエサ様が人に変えてくださった!!


 アネエサ様は神の国から降臨された、魔物も人も全てを導き幸せにする、伝説の救出の女神様である!!」


 サヨは、話ながら精神操作してる、同時にされたら岩山国王、ひとたまりも無いでしょう。

「おうっ!そうで有りましたか!只者で無いと感じましたが、女神様で有りましたか!!以後絶対的忠誠を誓います!!」

 当然こうなりました。


「岩山王国を廃止し、岩山州と命名する!お前を岩山州知事に任命します」

「はっ!慎んでお受け致します!!」

 捕縛された、岩山軍2000が成り行きを見守る中、任命式が終わりました。


 例によって、サヨの紛らわしい私の持ち上げでしたが、独裁的統治者の神格化は、非常に効果的に思われます。

 信じる者は救われます『イワシの頭も信心から』ですね。


 これで、岩山国王は、アネエサ王国に吸収され、恵の森州、中央州、岩山州、3州がアネエサ王国になりました。

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