ギルド?加入するみたいな?


「そんで、あたしどうすればいいの?スマホ欲しいからスマホ屋さん行きたい」

「そういうのないんだよこの世界」

「マヂ最悪・・・」

「この世界はギルドに加盟する必要がある。まあ君は理解できないかもしれないけど君たちの世界で言う戸籍登録みたいなものだね」

「化石?なんで化石がいるの?あっ!発掘されたとき用?」

「……とりあえずギルド行くよ」



クマに地図もらった。

「僕は説明係だからここまでだ。とても分かりやすいようになってるからこの地図見てね!頭にくっつけると映像が頭の中に流れるようになってるよ」

クマは去っていった

あたしは地図を頭に付けた

ぶわああっと頭の中に映像が流れだす

3D映画みたい、やば

町の中を歩く映像が頭を巡った

なんか細い道を通って立派な建物が頭の中に見えた

頭から地図を離した

映像すごかったけどあたし地図アプリ苦手だしマヂ意味不明・・・


歩いてればいつか着くっしょ

適当に歩いてそこらへんにあった店に入ってった

茶髪のおじさんがいた

「ギルド下さい」

「は?」

おじさんめっちゃ困ってた

「いた!何やってるの!」

背後からクマ来てた

「もー!託した僕がバカだった……仕方ない、僕が連れていくよ」


クマが転送魔法!って言うと青い光に包まれた。

光に包まれて身体が浮いた

ジェットコースターのフワッに似てる感じ

次の瞬間には違う場所にいた

めっちゃ便利

あたしも今度これで通学しよ


目の前にデカい赤いレンガの建物があった。

うちの学校5個分くらいありそう

「何ここ?星野リゾート?」

「ギルドだよ。この世界のすべてのギルドをまとめる本部だよ。このギルドからみんな仕事を貰ったりするんだ。人々の生活には欠かせないものだよ」

「ハロワじゃん」


玄関の入り口に二人赤い制服を着た男が立っている。

なんか髪とか金色だし目が緑色。何人?アメリカ人?

「君は特別だから裏口から入るよ」

「え、表から行こ。あそこのアメリカ人と話したい」

「正面門はマリョを感知するセンサーがあるんだ。君が行ったらセンサーが壊れちゃう」

「てゆうか魔法で中に入れないの?あの青い光るやつ」

「転送魔法ね。あれはこの建物は出来ないんだ。この中は魔力が極端に落ちるようになってるから魔法は使えない」


あたしは裏側から建物に入った

裏口には誰もいなかった。ショック

アメリカ人に会いたかった

あたし英語喋れるし

パンケーキとか、タピオカとか

「あたしのインテリアなところをアメリカ人に見せたかった・・・」

「もしかしてインテリジェンスって言おうとしてた?……なんで僕の方が君たちの世界の言葉に詳しいの?」

クマが呆れた後、付け加えた

「あと、あれはアメリカ人じゃないよ。イヴァール人。ここはイヴァールって国。ギルドを立ち上げた大国だよ。まあ、君みたいな黒い目をしてると突っかかってくる人もいるかもしれない。ここの人は自分の国に誇りを持っているみたいだから」

「バカとかアホって言われるの?」

「そんな語彙力ないことは言わないと思うけど……君の力は人を支配するためじゃないから容易に人に向けてはいけないよ」

「りょ、分かった」

「本当?……もしバカって言われたらどうする?」

「燃やす」

「僕の話聞いてた!?」



裏口の廊下は薄暗くて誰もいない

「今日休みじゃないの?」

「ここは普段からこんな風だよ。関係者以外通らないからね」

エレベーターに乗って最上階へ行った

「クマは関係者なの?」

「まあね。僕は転生者の案内をするから所長とはそれなりに仲良くしてるよ」

めっちゃデカい木の扉が目の前にある

所長室って書いてある

あれ、見たことない文字なのにあたし読める

「言語の記憶も神様が付けてくれたよ。君の世界でいう漢検1級くらいの解読能力はあるはずだよ」

やば、神様便利すぎ

「あたしインテリアじゃん」

「インテリジェンスね」


扉が開いた



中に白髪のロン毛のお兄さんがいる。目が赤い

「充血してんじゃん」

「そういう目の色だよ!」

「アメリカ人?」

お兄さんが笑った。

「僕はアメリカ人じゃないなあ。僕はこのギルドの所長を務めさせてもらってるよ」

「えっと、あたしは女子コーセーつとめさせてもらってる」

「対抗しなくていいよ」

「面白い人だね。事情はもう聴いてるよ。この世界の神が選んだ人だからね。今さら変えられないし悔いても仕方ないね。嫌でも彼女を受け入れるしかない」

「えへ、選ばれただって」

クマが横で言う

「嫌味を言われてるんだよ……まあいいや、それでギルドの認定をお願いします」

「うん、SSS級に登録したよ。これは神クラスと呼ばれる人たちの領域だね。すごいよね。僕ですらSクラスだ」

「え、あたしBクラスだけど。2‐B。担任は山口。あだ名はゴリゴリ山口」

お兄さんが首をかしげた

「彼女は何を言ってるんだい?」

クマが言った

「この人の言うことは基本的に真に受けないでください」

お兄さんが書類をたくさん集め始めた

「とりあえず詳細登録と加盟ギルド検索するから君たちは外で待っててくれるかな」

「はーい」

あたしたちは外に出た

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る