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小さい頃に、親戚の誰かの法事でお寺に行った。
そこでお坊さんに、「馬鹿」の話を聞いた。
まだ馬の字も鹿の字も、バカを「馬鹿」と書くことも知らなかった頃の事だ。
せつせつと話すお坊さんに、私は珍しく聴き入って、すごく感心してしまった。
今はもう話の内容をよくは覚えていないけど、「馬鹿とは馬や鹿のようなことしかできない」という言葉ははっきりと覚えている。
そこで聴いたことを宿題の日記に書いて提出した。
そしてこれもよく覚えてはいないけど、なるほど、というような、感心したようなコメントが書いてあって嬉しくなった。
今になって思う。
馬は賢い。鹿も賢い。
馬や鹿に限らず動物は大抵賢い。
そんな言葉の矛盾を深く調べたいとはあまり思わずに、もんもんといろいろと考えている。
そんな、馬鹿な話。
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