日々の、気づきを、そっと

今日は、絵本作家としての、お話をしよう、と思う。


ぼくは、分業のスタイルをとって、絵本をつくっている。




ぼくが、絵本の物語を描き、絵を描いてくれる方に、絵を描いてもらう。


ぼくは、物語にじかんや、エネルギーをつかい、物語に、魂を、吹き込む。




ぼくのつくる物語は、壮大な物語ではない。


日々の忙しさで、見落としてしまいそうになる、ちいさな気づきや、発見。


ちいさくて、大切な、宝もの。




そんな、日々の、気づきを、そっと、物語に、溶かし込む。


もちろん、壮大な物語も、つくろう、と思っている。


けれど、いま、ぼくが、描きたいのは、日常に寄り添った物語。




読んだ方が、ふっと、肩の力を、ぬけるような。


読んだ方が、ふっと、一息、つけるような。




日々に隠れている、ちいさな、出来事、気づき、思い出。


そのエッセンスをもとに、物語をつくっていく。




おおきなこと、じゃなきゃ、おおきく変われない。


そういう定説を、ひっくり返したい。


そんな、想いも、あるのかもしれない。




そして、絵本に対する想いを、ここで、語る。


よく、絵本には、対象年齢が、設けられている。


幼児向け、5歳以上。




ぼくは、この、対象年齢に、疑問がある。


なんで、絵本に、こども向け、おとな向け、という括りがあるのだろうか。




仮に、おとな向けの絵本を、こどもが読んでも、理解できる子は、多い。


ぼくは、そう、思う。


むしろ、おとなよりも、感性豊な、こどもの方が、吸収できるもの、感じるものが、多いのではないか。




だから、こども向けも、おとな向けもない。




だからこそ、ぼくは、こどもが読んでも、おとなが読んでも、楽しめる、寄り添える、そんな絵本をつくっていきたい。




だから、ぼくの物語に合う絵だったら、どんなに、複雑な絵でも、構わない。


それこそ、絵画のような絵でも。


デジタルの絵でも。




ぼくは、絵本に対する、常識のようなものを、壊したい、と思っている。


大それたことかもしれないし、えらそうなことかもしれないけれど。




けれど、ぼくは、絵本作家だ。


絵本作家は、物語、世界を生み出すことが、仕事だ。


だからこそ、ぼくは、そこに、一切の妥協をしないで、絵本づくりをしたい。




日々、何気なく過ごす、じかんの中に隠れている、大切なこと。


喜び。


楽しさ。


わくわく。


悲しみ。


痛み。


寂しさ。




感情のエッセンスを、作品に、落とし込んで、ぼくのペースで、つくっていく。


今年、ぼくは、たくさんの物語を、生み出したい、と思っている。




たくさんの物語に、出逢いたい、そう、思っている。




いま、この、瞬間、とっても、わくわくしている。






ここまで、あなたの貴重なじかんをつかって読んでくれて、ありがとうございます。


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