灰かぶり

 言いかけたことが喉に詰まって、そのまま思い出せなくなって、そうやって幾つもの感情が行き場を無くした。なんでもないよ、埃を被ったままの鏡に向かって、微笑んでみる。灰かぶり、誰のヒロインにもなれないなら、自分で呪いを解くしかないよ。最低な物語だとしても、まだ、幸せになれるはずだから。

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