夫とケンカする

わたしは最近、『蜘蛛の糸』(芥川龍之介)の

攻略にハマっているんです。


わたしはこの作品のキャラクターに疑問がありましてね。

どう考えても、ここに描かれるお釈迦様は、

冷たくて、気まぐれな性格だ、としか

わたしには思えないんです。

論拠は色々ありますが、

そのことについて夫と議論になりました。


夫は、お釈迦様はスーパーヒーローで

スーパーマンだけど、

人として限界がある。

だから、カンダタが最後に地獄行きなのは、

仕方ないことだよ。お釈迦様が説教臭くないのは

日本人だから察するべきじゃないの、

といい、


キリスト教だって、ヤハウエは

冷たいし気まぐれだ。

人間を間引くからね、というのでした。


日本語の間引く、という表現には、

農民の哀しみも混じってます。

昔は日本人も、子供を間引いてたんだよね。

畑の苗を間引くように。


そんなこんなで、仏教徒とクリスチャンの

宗教的対立が、家庭内でも勃発していましたが

それより生活の方がだいじな夫は、

「日本人にとって宗教は、どうでもいいんだよ」

とかるく笑ってそれっきりになりました。


お釈迦様の手のひらの上で

暴れてる孫悟空の気分。(笑)

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