第11話 栞

小さく携帯が揺れた気がしてさっきから何度も確認しているが何の音沙汰もない。マナーモードは解除しているんだから、揺れるんじゃなくてメロディーが聞こえるはずなのに、それすら忘れてる。

そう、今日は合格発表の日。ただし自分のではない。いつもと同じ日曜日のつもりで、書斎で本を読んでいたのだけれど気になって気になって仕方がないので、一緒に作った押し花の栞を挟んで、コーヒーを淹れに行く。

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