第10話 おこ なの?




六畳家の剣術は”おこ”に集約される





己を起こすと書いて”己起”

剣術のキレを瞬間的に数段上に引き上げる


心理的な技工バフのようなモノ』であると四冥は解釈している。







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壬屋子は、よろめきながらも、なんとか立ち上がる。





奴が時間を稼いでいる間になんとか修二の傷を止血する。



六畳の弟子が何か覚悟を決めたような顔をしてから動きが変わる。

断罪ギロチンに対して、微動だにしない。



(あれで、本当に大丈夫なの?)



目が虚ろで『心ここにあらず』という感じだ。


さっきも防戦一方だったが、より酷く、防戦一方になっている。

刀を持つ手もおぼつかないし


いつ首を落とされてもおかしくないような動作



断罪ギロチンの一撃に大きくよろめく。

崩れる姿勢・・・




まずい




壬屋子が駆け寄ろうとした瞬間

六畳の弟子の動きが変わる。


その瞬間はまるでスローモーションのように動きの質が変わって、

まるで刀が穢れに向かって吸い込まれるように加速していく。



一撃、



断罪ギロチンの腕を落とし、



二撃




胴を真横に引き裂き




三撃目




首が宙を舞った。





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