【ガッコーへ行け!!】

4月17日・晴れ


この日、アタシはパートが休みだったので、家で過ごしていた。


ダンナと娘婿さんは、外で仕事中…


長女さんは同窓会に出席していた。


家の中には、アタシと長男だけがいた。


アタシはこの日、BSフジで放映される片平なぎささんが主演のサスペンスドラマを見るので、おせんべいと伊藤園のおーいお茶のペットボトルを持って居間に来た。


この時、長男がアニマックス(スカパー!またはケーブルテレビ)で放映されているファンタジーアニメを見ていた。


アタシは、長男さんチャンネルを変えてほしいと頼んだ。


せやけど、長男が『イヤや!!』と言うたけん大ゲンカになった。


「ねえ、ちょっとお願いがあるけど…」

「なあに?」

「BSの8に変えてくれない?正午から見たいドラマがあるのよ。」

「やだ!!」

「ふざけんなよ!!アタシね!!BSの8で楽しみにしているサスペンスドラマを見るけんチャンネルかえてと言うたのよ!!」

「やだ!!オレはアニメを見る!!」


はぐいたらしいクソガキね!!


思い切りブチ切れたアタシは、テレビの主電源をオフにした。


電源を切られたことに腹を立てた長男がアタシにゲンカをしかけた。


「何するのだよ!!オレから楽しみを奪う気か!?」

「はぐいたらしいわねクソガキ!!そのセリフを言うのであればガッコーへ行け!!」

「キンシン中だから行けねーんだよ!!」

「ほんならやめえ!!やめてバイト探しに行け!!」

「イヤや!!」

「メイレイにしたがえ!!」


アタシがメイレイしたのに、長男は再びテレビをつけてアニメーションを見ていた。


せやけん、アタシは金属バットでテレビをたたき壊した。


(ガシャーン!!)


そしたら長男は『ふざける!!』と言うて、グーでアタシの顔を思い切りどついた。


「ふざけんなよクソガキ!!どついたろか!?」


アタシと長男は、このあと午後3時頃まで大ゲンカを続けた。


アタシは、長男からどつかれて顔に50針をぬう大ケガを負った。


長男は、アタシからかたいもので背中を殴られて200ぬう大ケガを負った。


そして、その日の夜のことであった。


ダンナはあつかましい声で『疲れた疲れた…』と言うて帰ってきた。


部屋が荒れた状態になっていたのを見たダンナは、アタシに対して『何や!!また(長男)と大ゲンカをしたのか!?』といちゃもんつけてきた。


アタシはこの時、大量に酒をのんで酔いつぶれていた。


のみかけの沢の鶴の1・5合のワンカップ酒をゴクゴクと一気にのみほしたあと、ダンナに空ビンを投げつけた。


(ガシャーン!!)


ワンカップのビンは、ダンナの足元でこなごなに割れた。


アタシとダンナは、このあと大ゲンカを起こした。


「何やオドレ!!亭主にビンを投げつけるとはどう言うわけだ!!」

「はぐいたらしいわねクソアホンダラ!!よくもアタシにいちゃもんつけたわね!!」

「まりな!!」

「ふざけんなよクソテイシュ!!あんたいつまでひきこもりのガキ(長男)を放置すんのよ!?」

「何だと!?ワシの家族に暴力を振るう気か!?」

「やかましいわねゲジゲジ!!ドタマかち割ったろか!?」


アタシは、着ていたTシャツを思い切り破いた。


破れたTシャツの中から、白のブラフィール(GU)のブラがあらわになった。


アタシの両肩から背中とお腹上に刺青(すみ)が彫られていた。


両肩から背中に青龍(りゅう)のうろこ、お腹上に恐ろしい般若が彫られていた。


アタシの身体に彫られている刺青を見たダンナは、激怒した。


「フザケルな!!テイシュをイカクする気か!?」

「イカクしたのはあんたら家族でしょ!!よくもアタシにいちゃもんつけたわね!!もうこらえへんけん!!」

「何だと!!」


このあと、アタシとダンナはより強烈な力でどつきあいを繰り広げた。


アタシは、ダンナにボコボコにどつかれて大ケガを負った。


ダンナは、アタシからより強烈な返り討ちを喰らって、背中と顔に500針ぬう大ケガを負った。


(まりなとダンナは、その後も重傷レベルに相当する大ゲンカを繰り返した…)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る