【ボロボロに傷ついたそのまた上に…】

1月28日・くもり


早朝7時に旅館から出たアタシは、JR山口駅へ行った。


ところ変わって、プラットホームにて…


アタシは、新山口(小郡)方面行きの列車を待っていた。


その時、アタシのスマホの電話の着信音が鳴ったので、電話に出た。


「もしもし。」


受話器ごしから、旅館のおかみさんの怒号が響いた。


「まりなさん!!(お客様)がすごく困っているわよ!!すぐに旅館に戻りなさい!!」


アタシは『フザケルな!!』と怒鳴り返して電話を切った。


何やねんもう…


フザケルな!!


その時、新山口方面に向かう列車が到着した。


アタシは、到着した列車に乗って広島方面へ逃げた。


ところ変わって、フジグラン岩国のめん類店にて…


アタシは、ロッカーの中にある私物と着替えとメイク道具を全部取り出した。


それから一時間後、アタシは品物が詰まっている紙袋と赤茶色のバッグを持ってロッカールームから出た。


アタシがエントランスへ行こうとしていた時に、Cさんがアタシを呼び止めた。


Cさんは、困った声でアタシに言うた。


「まりなさん、湯田温泉から電話がかかっているわよ…」


アタシは、Cさんに『アタシは勝手に職場放棄して行方不明になったと言うといて…』と切迫詰まった声で言うた。


その後、紙袋と赤茶色のバッグを持って館内から逃げ出した。


昨夜のお客様のスーツケースの中に入っていた現金3000万円とロレックスの腕時計8点とクレジットカード二種類(UFJニコスカードとオリコカード)と1億円分の小切手がなくなった…


おかみさんは、アタシが盗んだと疑っている…


ふざけるな!!


アタシが盗んだと言うショウコがどこにあるのよ!?


アタシは、逃げることしか頭にないので冷静にものごとを考えることができなかった。


(結局、この事件の犯人は特定できなかった…疑われたままのまりなは、お客様の金品の弁済をするハメになった。)

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