【一生懸命がんばろうと思っていたのに…】
4月8日・晴れ
アタシは、他に行くところがないのでJR伊予和気駅の近くにある女子高時代の友人の家で暮らすことになった。
友人は、地銀の本店勤務のダンナさんとダンナさんの両親ときょうだいたちと一緒に暮らしている。
はっきり言わしてもらうけど、所帯持ちの友人の家で暮らすと言うことはいかんことだと思っている。
それが分かっているのに、行動を起こさないアタシ…
39歳の未婚(とは言え、子供はおる…ううん、おったけど…)の女が所帯持ちの友人の家で暮らすなんて、なに考えとんかしら…
そのように陰口叩かれるけん、自分の空間をみつけなアカン…
はよ行動を起こさないと、アタシはナマクラ呼ばわりされる…
そのためにはまず、仕事に必要な資格を取らなきゃ…
友人は、そんなアタシに銀天街にある専門学校でファイナンシャルプランナーの講座があることを教えた。
アタシは『もう一度がんばるのよ』と意気込んで専門学校内にあるビジネス専門学校に入学した。
(入学をする予定の学生さんが辞退したので、空きができた…それに伴う入学である。)
アタシは『今度こそはがんばって資格を取るわよ!!』と自分の心に言い聞かせながら、ファイナンシャルプランナー講座を受講した。
…だけどぉ
…気持ちが
…なかなか思うようについて行けん…
アタシの周囲は、アタシよりも若いコたち(18歳から20代前半のコたちばかりだった)や、すでに3級の資格を保有していて、2級の資格を取得するために講座を受講している現役のファイナンシャルプランナーさんたちや1級の資格を取得するために講座を受講している現役のファイナンシャルプランナーさんたちばかりであった。
それを知ったアタシは、しぼんでもうた。
資格も特技もない39歳のやさぐれ女ひとりがこななところでなにをしているのか…
テキストの内容が全く分からずチンプンカンプンになってもうた…
もうアカン…
やめにしよ…
頭がクルクルパーのアタシに…
資格なんて、ネコにコバンやねん…
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