【ゼロからの再出発】

7月5日・くもり


阿南の警察署の保護室を出たアタシは、キャリーバッグひとつを持って鳴門市撫養(むや)町にある製薬会社の工場へやって来た。


工場長さんにあいさつをすませたアタシは、工場長さんと一緒に製造工場へ行った。


製造工場にて…


工場長さんは、従業員さんたちにアタシが新しく入ることを伝えた。


「ああ…みんな、ちょっと作業を中断してくれるかな…今日からうちの工場で働くことになったまりなさんだ。」

「まりなです。よろしくお願いいたします。」

「ああ、みんなで協力してカノジョに仕事を教えてやってくれや。」


このあと、アタシはさっそく仕事にとりかかった。


アタシに与えられた仕事は、チオビタ(栄養ドリンク)の瓶を10本ずつ小さなケースに箱詰めする仕事である。


アタシは、ここ(鳴門)でもう一度がんばるわ。

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