【保護室にて…・2】
7月2日・くもり(時々雲の間から陽が射していた…)
保護室に収容されてから三日目の朝を迎えた。
目を覚ましたアタシは、ぼんやりとした表情で考え事をした。
どうして笠置さんの家族や勤労青少年ホームの会員さんたちと仲よくできなかったのか…
アタシは、小さい時から両親が共稼ぎでカギっ子であったことに気づいた。
休日、母にお客様が来るごとにてんやものをいつも注文していた。
両親が不在の半ドンや休日は、コンビニのお弁当かサンドイッチばかりであったこと…
平日は夜7時から深夜の『11PM』(日テレ)まで…土曜日は午後から深夜0時まで…日曜日は一日中ひとりでテレビをみて過ごした…
見ていたテレビ番組の内容(例・『ウイークエンダ』『お昼のワイドショー』(日テレ)の再現ドラマ・『土曜ワイド劇場』(テレビ朝日)であのシーンがたくさん出ていた…あの当時の親御さんがものすごく困ったアレ…)もあったわねぇ…
他にも、親類からイビツな暴力を受けた…
そんなことばかりのこども時代だった。
学校の図画工作の時間で母の日や父の日の絵を描くとき、画用紙を黒のクレヨンで塗りつぶして、先生に思い切りどやされた。
先生は『まじめに描きなさい!!』と言うけど…
まじめに描けるわけないでしょ!!
センコウはふざけているわ!!
ああ、もうええわ…
寝よおっと…
(この日、まりなは1日中ふて寝した。)
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