まりなの日記・1【家に帰ってもひとりぼっち】
(昭和53年頃)
5月12日・晴れ
「ただいま…」
アタシは、カギを開けて家に入った。
けれど、家の中にいるのはアタシひとりだけ…
今日もまた、父は泊まりがけの遠距離出張で家に帰ってこない…
母は、一流総合商社で一番に出世することを夢見てエリート街道を走っていた。
この日の夕方のことであった。
帰宅をした母が『ごはんを作るからね。』と言うて台所で晩ごはんを作っていた。
晩ごはんは決まっていつも…
アルミニウムの容器のキンレイの鍋焼きうどんであった。
またキンレイの鍋焼きうどん~
アタシは口に出さなかったけど、母は『これからセッタイがあるから…』とアタシに言うて、また外出をした。
家族だんらんでごはんを食べる機会が全くない…
アタシの心のさみしさは、さらに深くなって行く…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます