第12話 SFを描いてて一番迷う表現

SFを書いてて一番迷うのは、「携帯電話」という表現が通用しないことです。僕は大抵、「携帯端末」にしちゃいますね。

電話という概念が消えているのでは、と思うのですが、そうなると「パソコン」もおかしくなる可能性があったりする。かなり前ですが、現代ファンタジーだけど技術が進展している、という世界観のものを書いた時に「タブレット」と表現しました。

他にも液晶パネルみたいな物理的な「画面」が存在するかしないか、とかも気になる。僕は立体映像が好きで、それは結局、「スターウォーズ」の影響なんでしょう。

ちなみに、日本語の面白さで、カタカナで言う「ウインドウ」を「窓」と表現すると、なんかそれっぽいのは不思議です。

逆に近未来でもトランシーバーとかは、雰囲気が出ていいかな、と思いますね。こうなると作中の装置云々、技術云々よりも、なんと呼称するか、が作品世界や作品の空気を作るのかな、と感じます。

リアルな近未来って、合理化と不合理の混ざり合った、変なカクテルのことなのかもな。

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