第136話 祈りを捧げる寡婦のフランソワーズ

「お兄様、どうかご無事で」

マルタ島に居る美しい寡婦のフランソワーズの呟き

椅子に座り、眠れぬ夜に目の前には机と蜜蝋のろうそくが1本燃えている

十字を切り、胸元の琥珀の十字架を握りしめた。

彼女の口からは聖書の言葉が祈りと共に漏れ聞えたが‥


血の繋がらない兄妹

互いに魅かれ合い、ついに一線を越えてしまった夜の思い出


兄、彼は海戦の中、まだ戦場に居るのだった。


地中海の海 戦いは終わり、それから‥

「オランジュ騎士は?」「彼は行方不明だ」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る