第34話 看護婦見習いのマーニャ
ゴソ島で逃げ惑う人々の中に 愛らしい少女
家族たちと共に改教したユダヤ人少女マーニャ
彼女はゴソ島にある
療養所の手伝いでマルタ島から近隣のゴソ島に来ていたのだった
「こ、怖い 誰か助けて」
襲い来る者達は容赦なく、剣を振るい獲物になりそうな者達を捕まえている。
そうして
泣きながら黒煙と混乱に包まれた村を逃げ惑うマーニャ
「ぎゃああ」「きゃああ 助けて!」村人たちの絶叫
頭に浮かんだのは あの時の港で逢った 優しいマルタ騎士団の一人
ちょっとした会話 彼の笑顔
「騎士団の役割は困ってる人達を助ける事だよ 君も同じだね」「そ、そんな」
「ああ、神様」逃げ惑うマーニャの手にした籠が滑り落ちる
「あ・・」
籠には 先日、出会ったばかりのマルタ騎士団の一人に
貰ったお菓子のクッキーが入っていたのだが
グシャリ 目の間に現れた海賊の一人がクッキーを踏みつぶした。
「・・ひっ」マーニャは小さく声を上げる。
21.12.4
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