第93話 一人の大人として

 王国魔道具研究所の平社員?平研究員?の俺の月収は50万エリン…………


その給与の全額は、アスカが管理している。


俺は朝、自宅で朝食を取り、昼は研究上の食堂で無料のランチを食べる、そして晩御飯は自宅で食べる。


送り迎えは、ゴーレム馬車でして貰っているので、交通費は無料である。


お金を使う所が無い…………


しかも、学園卒業時にロウラ様への、借金は返し終わり、ロウラ様とは金銭的な繋がりは無くなった…………だが、貴族の世界は甘くない、恩と義理は無くならないそうだ…………永遠に…………


そろそろ、趣味で持って、趣味にお金を使うのも悪くないと思うのだが…………


休日は家の地下室という名の、別邸で異能の訓練や研究に励んでいる、もはやこれが趣味になっていて、訓練、研究は我が身一つで出来るので、特に金銭を必要としない。


そういえば、俺 何で働いているのだろう?


…………


アスカは教えてくれないが、凄く儲かっているらしい。


借金を払い終え、すでに貯まる一方の金銭


何んで、働いているのだろう?


…………


たしかに、俺は安全で安定した生活が欲しかった。


産れ故郷を魔物に滅ぼされ、そして ただ一人の生き残った俺は村から逃げ出した…………


それからの、俺の生き方に俺の意思はあったのだろうか?


…………


俺は、学園を卒業して7年 25歳になって初めて、自分自身の生き方について考えるようになった。


俺は自分自身に突っ込みをいれる、


  遅くない? 


そう、今まで ただ 生きるのに必死だった? それは無いか…………


でも、生活………… あ、これもアスカ任せで特に何もしてないか…………


貴族としての、研究所の社員としての…………うん、特に困った事ないや



 あ~~~~~~


時たま起こる、クソイベント セクハラ、モラハラに怯える日々 うん これのせいだ このクソイベントのせいで、俺は自分を顧みる事無く、自堕落に生きてきたのだ…………反省!!


しかし、俺は気づいた 俺は自分で考え 自分で選んで生きていくのだと。




 あ、俺 婚約する事になりました。


相手は、5歳の幼女だそうです、凄く可愛いそうです…………



 あ、俺 研究所の所長に昇進することになりました。


いまだに、魔道具の魔法陣一度も成功してないけど、平から社長になります…………



 あ、、俺 男爵に昇爵する事になりました。


なんでも、試掘を繰り返した結果、とても有望な鉱山が見つかり莫大な富を得たそうです…………いや、俺 何もしてないよ。 アルルが身体中の穴から体液を漏らしてるのは見たけど…………生き地獄…………非常に楽しそうだったから、見てない振りしたけど…………



 そう、俺は…………何を考えると、いいのかな?


 全部、決定だそうです…………

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