1月24日 夏八木蒼の日記

 妙な時間に寝たせいで、今は逆に眼が冴えている。

 昨夜は、というか深夜から早朝にかけて敵はメール攻勢をかけてきた。もっとも協定を破ったのはこっちだから強く文句も言えない。眠れないのでメールしたのが運の尽きだ。

 ボロを出してくれるかもとしばらく応戦してみたが、手がかりになりそうな情報はない。

 うちにいると気が滅入るので、大学に行く。学食で水だけ飲みながらぼーっとしていると緑川さんが来た。いっそ愚痴ろうかと思ったけど、やめた。変に興味持たれても面倒なことになりそうな人だし、あんまり仲良くないのに重い話をするのも悪い。

 勢いで小説を書いている話をしてしまったのは失敗だった。たぶんだけど、千秋に最初に読んでもらいたいって言ってしまった気もする。うん、確かに言ったな。

 まぁ緑川さんもねむたそうで話きいていなかったみたいだから助かった。

 あの人、真面目だからレポートとかやっていたんだろうな。特撮ものの資料を貸してくれって言っていたし、もしかしたらシナリオとか絵コンテとかやっているのかもしれない。

 こっちも負けないように頑張らないと。

 やっぱり、面倒ごとは白井センパイを頼るに限る。そういや、まだおごってもらっていない。2月まで忘れないようにしないと。

 4時に起きた後は、原稿に集中。5000字書いて力尽きる。眠くはないけど、頭がぼんやり、眼だけがさえている。こういうときはアルコールの力を借りるとしよう。

 あと一週間。だいたい形にはなってきた。終わりも見えた。

 もう少しだ、もう少し。


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