1月22日 白井冬至朗の日記
月末に計画していた旅行は中止にしよう。いろいろ考えたけど、やっぱりよくない。守れるようにアオとは一緒にいよう。そして、モモノには別の場所にいてもらおう。うまいこと説得して実家に帰らせようか。誰か信用できるやつにモモノと一緒にいてもらえたら助かるんだけど、適任者はいない。ミドリカワ? ちょっと頼りないな。たぶん、あいつはモモノとそりがあわない。そんな気がする。最近、ミドリカワはモモノにあたりがきつかったり、妙に冷淡だったりする。モモノの話をするときにおかしな目つきになることもある。そういえば、最初に夢の話をしてしまったときに「モモノが刺される」と言っていたんじゃなかったか? なぜかミドリカワはオレの言うことをよくきいてくれるけれど。あんまり借りをつくりたくはない気もするし。もしかしたら、ミドリカワは、●●●●●●●●●んじゃないか? ばかだな。気のせいだ。この前の撮影の場面は、夢とは別だろう。カレンダーもないし、なにより31日じゃない。いろんな要素が運命をゆがめて、日付が狂うこともあるのかもしれないから、油断できないけれど。下手に動くとモモノがアオを刺すことを回避できても、モモノが別の誰かを刺すということになるのかもしれない。悪い方向に考えると、身動きがとれない。やめよう。そのときはそのときだ、と割り切るしかない。やっぱり、アオとモモノ、二人の動きをつかめるようにしておいたほうが得策なのか? この三人で一緒にいる理由がほしいけれど、思いつかない。映画の撮影ってことにするか? それもなぁ。できるだけ他人は巻き込みたくない。31日に誰かが誰かを刺さなければならない運命だとして、それがモモノとアオでなければ、オレはその運命とやらを受け入れるだろう。
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