残念なラブコメ

残念なラブコメその２（上）

私はオキル。

演劇サークル所属の期待の新星、兼、華の女子大生です。

え？「オキル」って変な名前って？

親！、と言うか、作者のネーミングセンスに文句言って！

ちなみにローマ字だと「OKIR」と書きます。・・・どうでもいいわね。

さて、そんな私にも最近気になる人がいるの。

名前は言わないでおくわね。決してさっきのネーミングセンス云々で、作者が怖気づいている訳じゃないから！ホントどうでもいい情報よね！！

その気になる彼って言うのが、同じ講義を受けている人なんだ。

どんな人かと言うと、大人びてる人かな？

講義は真面目に聞いてるし、わからないことがあったら授業が終わった後、よく講師の先生に質問に行ってるのを見かける。

だからと言って、ガリ勉とか頭が良いのを鼻にかけているとかではないの。

何ていうかなぁ。一生懸命？

そう、一生懸命なの！ひたむきで熱心って言うのかな？

私自身は勉強は得意じゃないし、そんなに好きと言う訳でもないけど、

それでも彼の熱心な態度を見ると、「あ、私も頑張ろう」ってなる。

でも、講義中以外の彼のことは知らない。挨拶くらいはするけど、２人で会話したこともない。

だからまずは、彼のことを知ることからかな？別にプライベートに踏み込んだこととかじゃないよ！？顔見知りなら普通に知ってることくらいの情報は、持っても問題はないよね？

・・と思ってたら、さっそくチャンス到来！彼と一緒の講義で私が講義室に入った時は、前の方の席しか空いてなかったので仕方なく座って講義を受けたんだけど、講義が終わった後、彼が先生に質問に来たのだ！

ゆっくり片づけをする振りをしながら、聞き耳を立てる。先生、何か、いい感じに聞きだして！

「ああ、あなたですか。・・・熱心な生徒が少ない中、よく頑張ってますね。」

そんな先生の言葉に、彼は答える。