主人の親戚の話。

 主人の親戚であるN家はH県に住んでいる。

 かの家には、とある言い伝えがあるらしい。

 いわく、「Mに行くと親族の誰かが死ぬ」。

 Mは有名な観光スポットであるが、それゆえ、N家の人々はMに行ったことがないのだという。


 「Mに行ってはいけない」という縛りが、一体どこまで有効なのか。

 血なのか、名前なのか。

 主人は気になっているようだが、筆者は止めとくように言っておいた。

 そういう自分もMには行かない方が良さそうなので、ちょっと残念に思っている。

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