地元の友達から聞いた話。

 お菓子屋さんちの子が友達にいる。

 彼女の家では氏神様をお奉りしているしているが、それとは別にお菓子をお供えすることがあるという。

 

 家が建った後、友達のおばあさんが妙な夢を見るようになった。

 子細は聞いていないが、女性が出てくる夢だったという。

 そんな夢を見続け「これはおかしいぞ」と思った彼女は、知り合いの方に相談した。

 その方は写真などを見て“障り”の原因を指摘出来る人らしい。

 その方の話によると、どうやら夢に出てくる女性はかつてその土地で亡くなった人だという。

 ただその土地に由縁などはなく、身元もわからないような行き倒れの方らしい。

 このまま何もしなければもっと危険な状態になるかもしれない、そう伝えられた彼女の家では定期的に敷地内にお菓子がお供えされている。

 今のところ、そうしてからは特に夢に女性が出てくることも、危険な障りが出てくることもないらしい。

 

 たまたま家を建てた場所でたまたま亡くなった人が出る。

 案外そんな物件は多いのかもしれない。

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