バッド・アンド・リピート

僕の運命

それは君と結ばれないこと

なにをどうしたら

振り向いてくれるのか

考えて考えて

わからなくて

気づいたんだ

もう一度一からやり直せばいいと


君の身体から滴る

赤いもの

僕も手首から同じものを出して

消え去った

そして出会いからやり直す

それなのに違うことをしたのに

僕を振り向いてはくれないんだ

何回も何百回も繰り返しても

結果はいつも同じなんだ

流れ出す赤いそれを見るたびに

「もう無理だ」

「無駄なんだ」

と思ったよ

けどいつしか目的なんか失って

赤いそれを見るたびに

僕を死えと追いやった

死ぬのに恐怖はまるでなくて

妙に楽しんでいた


死ぬために生き始めてから

君はやっと僕を見てくれた

でもそんなのはもう遅くて

××したくなるんだ

顔を赤くして僕に言った

「好き」

の言葉に

「ごめんね君を××したいんだ」

そう言った

恐怖を感じてほしかった

なのに

「いいよ」

なんて言ったんだ

その顔に迷いはなくて

瞳を見れば純粋で

あの頃の気持ちを思い出したんだ

それでもいまさら取り返しはつかなくて

君を真っ赤に染め上げていた

もうこんなことしたくなくて

願ったんだ

「僕の命を彼女に捧げて僕を××してください」と

神様は不公平で

「彼女の分まで生きてみろ」

君からの罪は必ず償うから

今は死なせてくれ

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