デフレ太郎

アボリジナルバタースコッチ

1日目

28歳独身。


そんな僕はタブンイレブンに置いてあるポノローンを取った。

親戚の子供が絵本を欲しがっているのだという。

リクエストには応えてあげたいが、自分の懐から出すのは惜しい。

ポノローンのようなクオリティの高い絵本であれば、タダな上にお子さんの情操教育にも役立つだろう。


ついでに嗜好品のコッペパン=ジャムマーガリンを籠に入れ、レジに急いだ。

ここで働く外国人のニーちゃんやネーちゃんを尊敬している。

異国の地で、よくもまぁ働いてくれるものだ。

会計が終わり、軽く会釈をする。


しばらく歩いて部屋に着く。

冷凍庫からスーパーで買った一袋13円(税抜き)のうどんを取り出して「白だし」で煮込む。

いい匂いかな、恐らく。


主菜につかうのは大抵豆苗だ。

安いし、野菜を食べているという、しっかりとした実感が湧く。

水耕栽培様々だ。


20分後、そんなつまらない思案を巡らせながら、僕の口は豆苗と豚を炒めた物を咀嚼し始めた

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