第3話 変化

夜が明けて、ぼんやり景色が見え始めた頃、誠司がシオリの泣き声で目を覚まして見ると、シオリは布団に座り込み、自分の股間を見ながら泣いていた。誠司がそこへ目をやると、シーツやシオリのパンツに血が付いていた。慌てて健司を起こし、誠司は父の元に走って、そのことを知らせた。健司は事態を理解していたのか雪乃が来ると何かを耳打ちした。はじめ、惣一は健司や誠司が変な悪戯をしたと思い込み激しく叱ったが、雪乃から事情を聞かされ、怒りは収まった。しかし、その日依頼、シオリと健司たちは別の部屋に寝かされることになった。シオリは雪乃の部屋で寝ることになったが、雪乃が居ない時や寝入ってから、シオリはすかさず健司たちの部屋に潜り込んだ。惣一もはじめは嗜めていたが、シオリが居無いと健司と誠司が何時も喧嘩ばかりしているのに業を煮やして、見て見ぬふりをする様になっていた。やがてそれは、大人たちの知らない禁じられた遊びへと進んでいった。


思春期に入り、夫々の体は目だって変わってきていた。中学に入り健司はテニス部に入り、誠司は剣道部、シオリは陸上部に入った。シオリはより女らしく、健司や誠司は男らしくなった。シオリは胸が大きくなり、


「ここ蚊にさされたのか」と馬鹿にしていた誠司がソフトボールの半分位に大きくなった胸に強い興味を引かれていた。それでもシオリは週に一―二度健司達の部屋にやって来ては、二人の間で隠れる様にして寝ていた。ある夜、誠司がシオリの胸を触っているのを健司が見つけ喧嘩になった。二人の声で目を覚ましたシオリは喧嘩の原因を尋ねてから、一寸考えて自分のパジャマのボタンを外して二人に自分の胸を見せた。


「触って良いよ。どうせそうしたいんでしょ。」初め二人はもぞもぞしていたが、誠司がシオリの右の乳房に頬を寄せると、健司が左の乳房を口に含んだ。暫く、二人はシオリの胸を愛しむ様に愛撫していたが、彼らの下半身が勃起し初めてしまい慌てて股間を押さえだした。シオリはその行為に興味を持って、二人のパンツを脱がしてしまった。勃起した物をシオリが握った途端に誠司が射精した。


「ほおー、凄い。」そう言いながら、シオリもパンツを脱いで


「私のも見る?」と言って二人の前で足を開いた。健司もシオリのその行為で、思わず逝って仕舞っていた。二人はちり紙やタオルやらを探し自分たちの排出物を拭き取りながら、シオリの股間を見つめていた。誠司が


「シオリてまだ生えて無いのか?」と言うと


「うん、家は生えないだって、母さん言ってた。」シオリは他人事の様に言い放った。


三人の禁じられた遊びは、そんな事から始まり、最初は母への愛しさからシオリの胸に甘えていた健司と誠司だったが、やがてそれはシオリへの恋いへと変わっていった。それでも中学の頃は、幼いときからのじゃれ合いの延長のような物であっが、誠司は時々、健司の目を盗んでシオリを抱きしめては、ただ唇を重ねるだけのキスをした。そんな時間を過ごしながら三人は高校生になっていった。


高校は、シオリは県立の女子高に、健司と誠司は男子校に入った。それぞれに、レベルの高い進学校だった。高校に入ると、健司はきつい勉強のなかでも、それまで続けてきたテニス部に入ったが、誠司は、名目上文化部の天文部に入部したが、実質ほとんどが帰宅部だった。シオリは、初めての女だけの環境に戸惑いはしていたものの、さっぱりした性格とその容姿から一年の時は先輩たちに二年三年になると後輩たちに慕われる存在となり、一年の時から、生徒会を手伝っていた。


誠司は非公式だが、バイトを始め、小銭を貯めては、天体望遠鏡や一寸した電子回路を作りそんな物を提供しては、ほぼ幽霊部員である自分の存在を時々誇示していた。だが、誠司の一番の楽しみは、シオリと居る事だった。高校生になり、雪乃の部屋は、シオリに与えられ、シオリはプライベートな空間を持てる様になっていた。シオリはその頃になって初めて幾つかの化粧品や自分だけのチェストを持ち、女友達と甘味屋に寄ったり、服などの買い物をするようになっていた。そんな中、二人よりも早く帰宅している誠司は、シオリが帰ると、まるで猫が纏わり付くようにシオリの側にきては時間を過ごす事が多かったが、ある時、少し疲れ気味だったシオリが「着替えるから出て行って。」と言って誠司を追い出した事があった。誠司は渋々、部屋を出ていってから、ご機嫌取りの為か、紅茶と菓子を持って戻ってきた。


「お茶なら、台所で飲むのに。」シオリは少し素っ気なく誠司に言ったが、


悪い気はしていなかった。まとわり付く誠司を軽くいなしながら、


「何よ?」


「今晩来ないか?明日は休みだし。ここの所ちっとも来ないし。」


「あんた達の部屋臭いだも。それに健司が疲れてるんじゃない。」


「ん、じゃー俺達がシオリの部屋に行くよ。」


「布団一つしか無いからね。」


「ああ良いよ、何とかするから。」


「あっそうだ、来るなら髭も剃ってきてよ、あんたらの痛いから。」


シオリは勿体ぶった様に承諾した。


夕食が終わって、健司が風呂から上がり部屋に戻ってくると、誠司が話を切り出した。健司は、交渉に成功した誠司を褒めた後、


「もう、海の家に行くまでお預けかと思ってたよ。でも少し気をつけなきゃな。」


「何をだ?」


「間違ってしちゃってさ、妊娠でもしたら大変だぞ。幾ら血は繋がって無いて言っても、妹だからな。」


「うん、そうだな。危なく成ったらどっちかが止めないとな。」


「どっちも危なくなっちまったらどうするんだよ!」


「今度から、ゴムでも準備しておくか、もしもの時の為に!」


「そしたら入れちゃう事になるぞ。シオリは嫌がるだろう。」


「俺、自信無いね、こう言う関係。早く大人になって、どっちかが嫁さんにしないと・・・」


「シオリはどっちが良いのかな?」


「わかんねーな。」二人は暫く思いにふけっていたが


「健司は、彼女いないのか?」


「彼女?」


「親しい女子とか?まあ直ぐには抱かせてくれ無いだろうけど。」


「男子校じゃぁそんな対象は、保険医の先生位だろう。」


「うん、そうだな。」


そんな話をしながら二人は仮眠をとり、時期を見計らっていた。夜中を回り、家中が沈黙したのを確認してから、二人はシオリの部屋に行った。約束通り部屋の鍵は開いていて、豆電球だけが付いていた。


「なあ、健司、こう言うのを夜這いて言うだろうな。」誠司が馬鹿な発言をしながら、部屋に入ると、シオリが寝ている布団の脇にもう一つ布団が敷いて有り、反対側には座布団で寝床を作ってくれて有った。それぞれシオリの隣に寝ながら、顔を除き込んで


「寝顔、可愛いな。何かたまんねーけど、起こすの可愛そうだし。」誠司が言うと


「まあ、もう少し待つか。」健司も承諾して、二人で暫くシオリの寝顔を眺めている間に、寝入っていた。誠司はシオリを抱いている夢を見ていた。そんな夢うつつの中で、ふと股間の事が気になった。ここの所夢精をしてしまう事が多かった。下半身に暖かいものを感じながら、ヤバイと思って目を覚ました時、目の前にシオリの顔があった。


「やっと目さました。」シオリは、誠司のパンツの中に手を入れて彼の物を軽くしごいていた。


「人の物で遊ぶな。」


「あんた達だって私の胸で遊んでるでしょう。」そう言いながら、誠司のパンツを脱がして、彼を逝かせてしまった。


「一著上がり。」シオリはそう言ってから、健司のパンツを脱がしていた。


健司はまだ爆睡中であったが、シオリの行為に気がついて慌てたが既に遅く、


隣でぼーとしていた誠司の前で果てていった。気の抜けた二人が排出物を処理しているのを見て、


「少しは楽になった。」シオリは面白そうに言いながら、パジャマの上を脱いだ。白みかけた朝の光にシオリの上半身の裸体が写しだされていた。


「したいんでしょ。」シオリが言うと、二人は愛しいものにやっと辿りついた様に、シオリの乳房に顔を寄せていた。


「あんた達、こう言う事をしたいなら、ちゃんと考えてよね。もう子供の時の様な訳には行かないだから・・・聞いてるの、健司、乳首ばっかりしゃぶらないで!」


「だって、久しぶりなんだから。」


「あんた達、早く彼女作りなさい。まったく、妹の体をもて遊んで欲求不満の解消するなんて、世間ではそう言うの変態て言うだよ。」シオリはそう言いながらも、二人の頭を優しく撫でていた。やがて誠司の手がシオリの恥部に伸びて来た。はじめは拒んでいたが、その行為を受け入れてしまうと、シオリの肢体から急に力が抜けていった。三人は性交すらしなかったが、互いの体を受け入れ、ペッティングの快楽に酔いしれた。

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