世界観・用語解説

 第四部で新たに公開された設定についてご説明させていただきます。第一部・第二部・第三部編でご説明した分については割愛いたします。また、若干のネタバレが含まれますので、ご注意ください。

 では、こちらへ。



・新兵器

 大阪からの帰還後、朱璃様が張り切って開発なさった新しい兵器の数々。ただし既出の設定の延長線上にあるものなので、まとめて簡潔にご説明いたします。


「DA二〇八」

 朱璃様が術士の皆様のため開発した軽量型のドラゴンアーマー。手足と背面腰部にのみ装着する形で、軽い代わりにパワーアシスト機能はオミットされています。ただし人工魔素結晶から魔素の供給を受けられるため、空中に障壁を展開して足場にしたり、噴射した魔素で瞬間的な加速を得るなどの使い方ができます。手甲からは圧縮魔素を弾丸のように射出。牽制や小型の敵への遠距離攻撃を可能とします。

 強力な装備ですが、月華様はご自分には不要と判断。また梅花様も「自力でもっと速く動ける」という理由から使用を辞退しておいでです。他の皆様は装備しました。


「DA一〇七」

 第三部で使われたDA一〇二の正統発展型。魔素が切れても歩行程度なら問題無くこなせる軽量化と、噴射機構の改善による燃費向上。その他の様々な改良が施された全身甲冑型ドラゴンアーマー。

 パワーアシスト機能により圧倒的な膂力を発揮。全身の装甲と高速機動を可能とする魔素噴射によって生存性を高め、さらに人工魔素結晶から供給される膨大な魔素をMWシリーズに注ぎ込むことにより竜を打倒しうる高火力も実現。

 この兵器の登場により、人類はついに地上での復権の足掛かりを掴みました。


「MW二一〇」

 突撃銃型のMW二〇〇系統最新作。霊力を有する兵士専用の近中距離射程用“魔弾”発射装置で、霊術を組み合わせることによりDA無しで使用しても体内の魔素をさほど消費することなく魔弾による攻撃が可能です。朱璃様のライフルに比べると射程の面で劣りますが、連射性は高く、極めて強力な兵器。もちろん従来のMWシリーズと同じで通常の銃としての使用も可能になっております。


「MW六〇一」

 こちらは逆に“魔弾”専用の攻撃兵器。新たに開発された小型砲カテゴリの火器で、携帯性を重視した結果、有効射程は極めて短くなっております。近接して撃たないとなかなか当たりません。ですが対物ライフル以上の大口径弾を使用するため威力は高く、また霊力を持たずとも使用できるのが特徴。

 その代わり魔素の消費量は大きく、DA装着者以外が扱うのは自殺行為。人工魔素結晶の消耗も激しくなるため連発は困難。ここぞという場面でのみの使用が推奨されております。


「太刀」

 正確には第三部からでしたが、前回はご説明を忘れたので。南日本の名工が打った刀に月華様が“障壁を斬る”ことに特化した機能を付与しており、霊力障壁も魔力障壁も貫通します。アサヒ様の障壁すら切り裂いた実績があり、耐久性も抜群。とはいえ、やはり近接用の武器なので好んで使うのは少数派。友之様と小波様は連携攻撃のバリエーションを増やすために愛用しておられます。

 大谷様が受け取った短刀タイプ。カトリーヌ様の長刀タイプもご用意いたしておりますので、ご用命の際は南日本の鍛冶屋「柘植山堂」までご連絡を。



・魔素吸収変換装置

 朱璃様が戦地での補給のために開発なさった、持ち運べる人工高密度魔素結晶体生成装置。動力源は生成済みの魔素結晶です。最悪の魔女スズランにも同名の装置が登場しましたが、あちらとは機能も使用目的も大きく異なりますね。

 最大五〇本のDA用カートリッジへ同時に魔素を充填可能。空の状態から最短二時間でリチャージが終わります。ただし、その最短時間とは“渦巻く者”であるアサヒ様が能力を使い、補助を行った場合に限る話。単独で使用した場合、周辺の魔素濃度にもよりますが最低五日はかかるそうです。

 今回、この装置のおかげでDA装着者を数百人抱えた状態での東京遠征が可能になりました。しかしながら、これの使用中はアサヒ様が一睡もできないという欠点もございます。



 以上、今回は新規の設定が少なかったため簡潔かつ短くまとめられました。完結後にも多少「補足」を行う予定ですので、もしもご興味があれば本編終了後にまたお会いしましょう。

 それでは、次から第四部本編の始まりでございます。

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