攫われた姫を王子が助けに来るとは限らない7

……

リメが静かになる。

大丈夫かと、心配するシモン。

ふるふると、リメかま肩を震わせた。

そしてばっ、とリメが顔を上げる。

「……リメ、超可愛い!」

嬉しそうにくるくると生えた尻尾を追い掛けるようにその場に回る。

そして皆の方を向いた。

「ねぇ、お姉ちゃんたち、リメ、可愛い?」

きゅるるん、と上目遣いで三人を見る。

思わずリメの可愛さにきゅんっとする。

「勿論、可愛いぞ!」

「はい!可愛いです!」

「カワイイ!メッチャカワイイ!」

その言葉にへへ、と嬉しそうにリメが笑った。

空は晴れ、月が強く輝いている。

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