第83話 第四章 『カノジョ宣言して、なにが悪い!』(1)


 第四章 『カノジョ宣言して、なにが悪い!』


 結局、イルミナティの所持品をバラすのに、一晩かけても三割くらいしか出来なかった。

 相当精巧な作りに舌を巻く。

 この仕掛けは・・・!


 俺が格闘している間、ふたりはソファーで寝落ちしていたが、いつの間にか起きて寝室で何やらごそごそやっていたようで。

 今ちょうど、ふたりが出てきた。


 お?

 クレオは先日購入したシャツにジーンズ、というカジュアルな服で健康的。

 セクメトナーメンは、薄いグリーンのワンピースで大人っぽい。

 おおお、ふたりとも良く似合っている!

 ってアブねぇ、心の声が盛大に漏れるところだった。


「ハチ、早く行こう!」

 そうだった!


 分解に夢中だったが、きょうはあらためてこのあたりを散策して、地理を覚えてもらおうと言っていたんだっけ。

 いつまでも、アウェイだと彼女たちも困るだろうし・・・と昨晩提案したら、なんか妙にウケてたんだよな。

 ふたりでひそひそ話しているのを聞いていると、どうやらウインドーショッピングか散歩の類と勘違いしているっぽいのだが・・・。

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