ヨランオラン

KoruMoru

第1話  嘘



錦の高級クラブ


忘年会と新年会

その二次会で行くのが恒例になっていた

取引会社の社長のお気に入りのお店


 

 


昔 幼かった小僧が俺に聞いた

『どうして 嘘はついちゃいけないの?』




 

忘年会の二次会


『君さ、もう少し楽しくお酒を飲めば?』

『綺麗な女の人も隣に来てくれるんだし』


なんて酒の嫌いな俺に酔った男が言い寄った


「いえ、すごく楽しいですよ」

「綺麗な人と話も出来るわけですし」



って

俺の隣だけ明らかにソレからかけ離れた人が座っているのに・・・

早く帰りたいと願った忘年会の二次会

 




あの日


「なぜ 嘘を言っちゃ駄目か?」

「・・嘘をつくと疲れるからさ」


そう教えた


『じゃあ、なぜ嘘はなくならないの?』

小僧の疑問はストレートだった






 

少し経って俺の隣にはかなり歳上のママって人が座った


『綺麗だよね~いつ見てもママは』

『錦で一番綺麗だよ』

かなりお酒の入った男は俺の顔のそばで話し

『なっ!綺麗だよな!!』と同意を求める


 


・・・・嘘をつくのは疲れる

「そうですね・・・昔はきっと綺麗だったんでしょうね」




新年を迎え、しばらくして新年会があったのは先日の事

俺、二次会に呼ばれなかったんですけど・・・・・

うわっ、もう面倒くせぇ!!



 

 

 


 


『なぜ 嘘をつくと疲れるのに嘘をつくの?』



 

 

簡単だろ?


本当の事を言うと、もっと疲れるからさ


 

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