第76話 手助け
見渡す限り憂鬱そうな顔の連中ばかり。
毎週月曜になると必ず人身事故が起きるこの駅には、自殺願望を持つ者を引き寄せる不思議な力でもあるのかもしれない。
そんなことを考えていると、今にも線路に飛び込んでしまいそうなサラリーマンが視界に映った。
――この人も苦労してるのだろうか。
救ってあげたい。
その一心で彼の背中に触れかけたその時――
「え?」
何者かに背中を押された私は、
真っ逆さまに線路に転落。
直後に快速列車が通過していった。
私の飛び込み自殺後、
月曜日の人身事故は激減したらしい。
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