第70話 片道切符

ブクブクと泡が浮上していく。

次第に遠退いていく海面を見上げると、

太陽の光が眩く海中を照らしていた。

魚達が乱舞している。

(鯛やひらめの舞い躍りか)

これから向かう海底には、目にも鮮やかな竜宮城くらいあってほしいものだ。

二度と元の世界には戻れないけれど。

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