第33話 狩猟
また肉の注文が入った。
冬は脂肪を溜め込むから旨味が増すらしい。
しかし、この時期に狩猟するのはなかなか大変な作業なのだ。
標的はもこもこしてるし、寒いせいかさっさと巣に戻ってしまう。
うろうろしてると怪しまれてしまうから気を抜けないし、なにより夜間に単独行動をとってるものでないと仕留められない。
幸いこの土地は標的の数が多い。
チャンスはいくらでもある。
オーダーは若いメス。
「よし、行くか」
単独で歩く標的の背後からナイフを振るった。
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